シチュエーション:敵地 1.敵地爆発

闇を塗り込めた空を舐めるように、炎はなお燃えあがっていた。
火花が爆ぜる。すぐ近くから爆音が聞こえてきた。
何かが誘発したのかもしれない。
しかし今、そんなことはどうでも良かった。

腕の中に抱いた、ただひとりのライバル。

普段なら、ただ自分を逮捕するために、迷いなく見据えてくる眼は、力なく閉ざされていた。
額から、身体から流れ落ちる赤い雫が、生々しく照らされる。
ここに居続ければ、自分にも危険が及ぶかもしれない。しかしそんなことも、今はどうでも良かった。
身体を駆け抜けているのは、ただひとつの感情だった。それは今、現実に駆け抜けている炎よりもずっと、激しく燃え盛っていた。
出会った瞬間から、絡み合った宿命。離すことも切ることも、誰にも出来やしない。出来るとすれば自分かこの男だけだ。そう、本当のケリを着ける瞬間に。
だから今ここに居る人間に、この男の運命を奪う権利はないのだ。絶対に。

――俺は、誰ひとり赦さない。
ルパンはワルサーを真っ直ぐに構えると、口を開いた。
「今ここに居る事を――腹の底から後悔させてやらァ」

廃墟炎上っぽい絵、姫抱っこ失敗

クリックで拡大しますがやたらでかいです

姫抱っこを描くべしという命を受けて姫抱っこに果敢に挑んだもののあえなく敗北した絵ですグスン。
普通にこれだとレスキューだよな!と赤一色だったこの絵に強弱つけようとなんか文をぶち込んでいたところ、柊けいこさんからものすげえ燃え滾るSSをいただきました。
むしろこのお題のメインはこのSSです。
うっひょおおお!と滾りすぎてアップ許可をくれとすがりついた自分。
快諾してくださって感涙です。ありがとうございます幸せですv

 

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