●背景レシピ
各種方面から背景の描き方を教えれと言われたので、ついったで流してた描き方をこっちにも持って来ました。
基本背景はアナログ手書きでございます。必要なのは気合と根性だ。
参考にするにはあまりにもアレですが、なんかの役にたってくれたら嬉しい。
1.こんなん使って描いてます
用意するもの
・B4原稿用紙に人物だけ先にペン入れちゃってあるやつ
・でかい定規(40cm)
・さらにでかい定規(60cm)
・消しゴムで消せる水彩色鉛筆(水色)
・青芯のシャーペン
自分はでかい絵しか描けないので背景が必要な一枚絵とかはB4の画面全土使ってゴリゴリ書き込んでます。
先に人物だけ描いちゃってペン入れてから挑んだほうが心安らかである。絶対手で鉛筆線がこすれてカスれるからな…
今回、少しだけアオリの構図になるので、背景を描く目安となるアオリ用の方眼をB4全体に描き込む必要があります。
どうでもいいけど人物にペン入れつつ、赤い人に対して腹立つわ〜マジ腹立つワこのへちま野郎!くそ!!くっそ!!でかく育ったらこんな恩恵あるわけないんだぞくっそ!とわけわからん怒りに震えながら描いてた。
2.まず中心を見つけます
背景を描くにあたって、中心となる部分を決定します。
今回の絵は左右対称タイプの建物なので、縦の線は原稿のド真ん中でいい。
一点透視を使うので、だいたい縦の線は真ん中になるかと思います。
この縦線が、アオリの消失点を出すための基準線となります。
横線は人物の目線に合わせてびゃーっと。今回は警部に合わせました。
この線は方眼割る際の基準点となります。
背景用の方眼を描く時は水色の鉛筆を使ってます。
背景書き込み用の線の色と区別するために2色色があると便利。
あとでPCに取り込む関係で、青系をおすすめしたい。
青はフォトショならカラーで読み込んだ後、チャンネルウインドウからマゼンダを削除
→レッドを削除、でグレースケール化すると実に綺麗に主線の黒のみ取り出せます。
黄色は見づらいのと目にキツイのであまりおすすめしない。
3.消失点探しの巡礼
次に消失点を探します。今回人物が微妙にアオリなのでその場合消失点は上の方になる。
したがって先ほど縦に引っ張った線を起点に、用意しておいたでっかい定規で探すんですが、
…アオリの度合いで消失点が原稿を遙かオーバーランし、銭岩が鎮座するあたりにて落ち着きました。
この段階で原稿を床に置き、習字するような体制で背景描くことが決定した次第です。
アオリがハデであればあるほど消失点は先ほど作成した十字線の中央に近づきます。
今回はさほど背の高くない建物なのでアオリ率が低く、人物のアオリの度合いに合わせた結果がこのアッラー巡礼というわけである。
カメラ目線で言うと、二人の前にしゃがみこんで上方向にシャッターを切ったイメージな。
銭岩の下に敷いてあるのは消失点が打ち込まれてるテンプレート。
原稿からはみ出したところの消失点をマークするによく使ってます。
4.方眼を描き込む1
この厳寒のまっただ中、床に伏せ巡礼するイスラム教徒のように、銭岩地点からでかい定規をつかって2cm間隔くらいに縦線を引っ張っていきます。
この線が建物の縦方向のラインになります。
アオリなので上に向かって絞れていくような線になります。
自分は大体2cm間隔なんだけど、窓の多いビルとか描くならこの間隔はもっと狭い方がいい。
5.方眼を描き込む2
次に警部の目の上のラインを起点に、横線を2cm間隔で引いていきます。
ここも細かく描く必要がある建物ならもっと間隔を狭めて引いたほうがあとあと楽です。
格子模様柄の原稿になったところで下準備は完成。
あとはこの線を目安に形を書き込んでいくイメージです。
6.仕上げる
以上で終わりです!といったらぶん殴られそうなのですが、実際消失点基準の方眼がかけたら出来上がったようなものだと思います。
今回は下からのアオリなので、それだけ忘れないように建物を書き込んでいく感じになります。下の面が見える形になる。
建物を描いてく順として、
1.最上部になるもの(この絵だと上の屋根の部分)の起点となる横線をまずびゃーっと引っ張る
2.最下部になるもの(普段は地平線、この絵にはありません)の起点となる横線をまずびゃーっと引っ張る(この絵では原稿用紙の一番下)
3.建物の側面となる線を引き、上と下の線と合わせて台形を作ります。
4.台形をペースに、屋根や窓などを書き込みます。
5.屋根描き込む際、屋根には角度が付いているため別途消失点が必要になります。
最初に十字線を引っ張った縦線上に消失点を決定し、その点から屋根のラインを引っ張ります。
消失点は十字線の交差部分より上になります。交差部分に近くなればなるほど角度が急になるので、バランスを見て屋根の傾斜を決めます。
6.傾斜が決まったら同じ消失点を使って等間隔に屋根の中に線を引っ張ります。瓦の基準線になります。
7.屋根の中に横線を引きます。アオリなので上に行けば行くほど横線の感覚が狭まっていくイメージで引くと効果的。
8.以上を繰り返してパーツ類を継ぎ足していきます。この時資料があると本当に心安らか。背景は資料あったほうが絶対いいと思う。探しておくのも描くうちの一つだと思うてます。
こんなかんじで作業しております。
とにかく基準となる方眼を割り出せたらある程度のものはかけるんじゃないかなって気がする。
あとは地道に描いてそれっぽい形にしていくことになります。一番はよく見て描く、本当これに尽きる。
皆もぜひぜひ試してください。背景、描いてるとなかなかどうして癖になる。